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Un Français sent 〜 フランスの匂い 〜  5

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すっかりおなじみ、大好きな部屋の窓の景色


【 パリ祭 】
今日のパリは独立記念の日で、日本でいう「パリ祭」で国民の休日の為、パリ中がお休みで、お祭り。
パリでは「Fête Nationale」というのだそう。
朝、ホテルの窓を開けたら前の通りをカッコイイ警備服を着た男の子達がたくさんいた。
テレビをつけて見ると、どこのチャンネルも式典の模様が映されている。
聞くところによると、一年で一番パリに世界のVIPが集まる日だそうで、
言われてみたら、昨日ルーブル美術館で、数人のSPに囲まれた、いかにもVIPらしき人たちを見かけた。
「サルコジ大統領やカーラブルーニ婦人に会えるかも!」
とミーハーな気持ちがむくむくと沸き起こるのを押さえ、今日もお店はどこもお休みなので、メトロでセーヌ左岸地区へ行く事にした。
パリのメトロはとても便利、でも、日本のようにエレベーターやエスカレーターが完備という訳ではないので、年配の方達にとったら、階段の上り下りは少しきついかもしれない。
それでもメトロの駅は、駅ごとに個性のあるつくりになっていて、ここにも芸術の国フランスの神髄を見る事が出来る。
メトロで初めての駅に降りるたびに、
「この駅はどんなつくりなんだろう?」
と、パリ滞在中の私の楽しみの一つでもありました

【 サンジェルマンデプレ教会 】
ホテルの近くにある駅「リシュリュウ・ドゥルーオ」からメトロを乗り継ぎ、セーヌ左岸のサンジェルマンデプレ界隈へ。
パリはセーヌ河を間にはさみ、左岸と右岸に分けられ、街並や、住む人たちの雰囲気が少し違っています。
左岸は私がイメージしていた、古き良きパリの面影を残す、芸術家が多く住む街で、
大好きなシャルロットゲンズブールや、ジェーンバーキンが現在も住んでいる憧れの街でもあります。
世界で一番古いデパートとされている「ボンマルシェ」や、かのピカソや文豪カミュが足繁く通ったカフェ「フロール」など、パリを訪れたら必ず行ってみたいと思っていた場所がたくさんあります。

メトロを降りてすぐの所に、サンジェルマンデプレ教会があります。
パリで最も古いロマネスク教会で、サンジェルマン界隈でシンボルともいえる場所です。
私たちを含む観光客がたくさんいて、教会の外観やスナップ写真を撮っている人たちで混み合っていました。
中に入ると、教会独特のスッとした空気感が私たちを迎えてくれました。
ひんやりした静謐さに厳かな気持ちになります。
こんなとき、
「神様はいるんだなぁ。」
といつも思います。
特に信仰しているものがない母と私、それでも、教会の椅子に座って、
何を祈る訳でもなく正面のステンドグラスを見ながら、しばしその場所の清らかさを感じていました。


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サンジェルマンデプレ教会

【 老舗の傘屋さんのマダム 】
教会を後にして、リュ・デュ・バックの駅の方に向かって歩き出した私たち、信号を渡るとそこに、「レ・ドゥ・マゴ」と「カフェ・ドゥ・フロール」が軒を連ねています。
ピカソ、カミュ、サルトルなどの芸術家から、大スタージョニーデップをも魅了するカフェですが、店先には美しい花が咲き、歴史を感じさせる佇まいの素敵なお店で、
どちらかに入ろうとしたのですが、人気のあまり、とても混んでいたので、写真だけ撮らせてもらいました。
カフェを越え、しばらく歩くと祝日というのに開いているお店を見つけました。
かわいい雑貨、香水などが置いてあるお店で、おみやげにいいなぁと思い、お買い物。
フランスらしいモチーフと甘い色合いの刺繍が施されているきんちゃくを妹たちに、
そして、私と母もお揃いで。
母がひとめぼれして、清水の舞台から飛び降りる勢いで買った刺繍のコート、店員さんは親切に接客してくださって、母に
「このコートはあなたが買ってくれるのをこのお店でずっと待っていたのです。」
と嬉しくなるような言葉をいってくださり、(母は意味が解っていなかったので、残念ですが。)私たちのたくさんのパフュームのサンプルとお店のオリジナルのショッピングバッグを二つお土産にくれました。
「いいお店だったね。」
と、パリで初めてといえるお買い物に気持ちが踊る。
ベンチで少し休憩して、私がぜひ行ってみたかった傘屋さん「ALEXANDRA SOJFER」へ。パリで最も有名な傘屋さんといっても過言ではないほど、老舗の素敵な傘屋さん。
映画「シェルブールの雨傘」でも登場した、由緒正しきお店なのです。
ショーウインドウを覗いて、そのディスプレイの美しさに、思わずため息!
傘屋さんなのに、まるでジュエリーショップのよう。
どきどきしながら、お店に足を踏み入れると、店中所狭しと、傘の花、花、花。
「ボンジュール、マドモワゼル!」
とお店のオーナーらしきマダムが笑顔で話しかけてくれました。
私はつたない英語で、日本のテレビでこのお店を見て以来、パリに来たら必ずこのお店に来たかった事を伝えたら、
「メルシー、メルシー」
と握手してくださり、お店の奥へと案内してくれた。
とにかく、日本の傘の概念を覆すべく、芸術品ともいえる傘ばかり。
繊細なレース、色使い。
どれもこれも、素晴らしくて、でも、日常使いには少しもったいないようなものばかり、
その中で、私にも使えそうな折りたたみの傘を買う事にしました。
帰りがけ、
「クリスマスにカードを送りたいから住所を教えてください。」
と母に顧客名簿を差し出していました。
「ボン、ボヤージュ。」
といって送りだしてくれたマダムは、フューシャピンクのスーツに、銀髪が美しい、素敵な女性で、お店の傘の中で、ひと際鮮やかなマダムの姿が、私の中に鮮明に刻まれています。
フランスは、便利さや、間に合わせで物を買ったりしないと聞いていました。
確かに、このお店の傘は、お値段も、デザインも、間に合わせでは絶対に買う事が出来ないものだし、もし買う事ができても、傘の方が持つ人を選ぶと思うのです。
きっとパリの人たちは幼い頃からそうやって、オシャレや、個性を身につけて、いつか物に負けない自分だけの存在感を作り上げていくのでしょう。

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「カフェ・ドゥ・フロール」

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「レ・ドゥ・マゴ」

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素敵なマダムが経営する老舗の傘屋さん「ALEXANDRA SOJFER」。


駅の近くにあるモノプリでお買い物と、簡単なお昼を食べて、シテ島にある「ノートルダム寺院」を目指します。
「次回、パリにくる事が会ったら、今度はサンジェルマンデプレに滞在したい!」
と強く思うほど、素敵な所でした。

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サンジェルマンデプレのメトロの駅




【 ノートルダムの、鐘。】
サンジェルマンデプレからメトロ7号線で、シテ島で下車。
階段を上るとそこに、世界遺産「ノートルダム大聖堂」がありました。
ディズニーの映画「ノートルダムの鐘」でも有名な、200年の歳月を費やして建てられた、初期のゴシック様式の寺院です。かのジャンヌ・ダルクの「名誉回復裁判」が行われたといわれ、数々の歴史の舞台になっていて、バラ窓のステンドグラスが有名です。
私は、以前クレールデュニ監督の映画「ガーゴイル」で、ノートルダム寺院にある怪物の彫刻を見て興味を持ち、バラ窓より、ガーゴイルを見るのを楽しみにしていました。
建物の屋根に鎮座する色々な種類の怪物、雨樋の役目だということですが、何世紀にも渡り、移り行くパリの景色をじっと見守って来たかのように思えるその姿を興味深く見る。寺院の外壁にそって歩き、寺院の全景をゆっくり見て回りました。
セーヌ河にかかるノートルダム橋の上で写真を撮ろうとした時、
時刻を知らせる鐘が響きわたりました。
「ノートルダムの鐘だ!」
本当に、鐘の音が聞けると思っていなかった私は、嬉しいサプライズに、なんだか胸がすく想いがして、じんとしてしまった。
青い空、低い位置で緩やかに流れ行く白い雲、そして、その向こう側にノートルダム大聖堂。
「どの場面でも、本当に絵になるなぁ。」
としみじみパリの美しさに感心させられる、私でした。


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ノートルダム大聖堂

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ノートルダム橋からの景色、空と河の風景が印象的でした。



ノートルダム橋を渡り、右岸に戻った私たち、早めにホテルに戻り、近くで見つけたチャイニーズレストランでパリにいて、アジアの味を堪能しようとお店に行きました。
お店はホテルから歩いて5分の所にある、中国の方が経営する小さなお店。
それにしても、チャイニーズレストランって、世界各国、どこにでもあって、どこもだいたい美味しいからすごいと思ってしまう。
食事を済ませたら、お気に入りのカフェでシャンパンでも、と思っていたのですが、
一日歩き回ったのと、お店で注文したワインが、なんとデキャンタでやって来たため、
すっかり良い気分になり、そのままホテルへ戻りました。
今日は、独立記念のイベントで空に国旗の3色の飛行機雲が見えたり、フランスの記念日に立ち合う事も出来、充実した一日でした。



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母と私の影。似てるかしら?

明日は、今回の旅のメインの一つでもある、モンサンミッシェルへ日帰りの旅。
明日に備えて、早めにおやすみなさい。
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by nanayecao | 2009-07-05 23:11 |